【特型駆逐艦U型天霧について】

特型駆逐艦天霧は、特型U前期型に所属する駆逐艦で、朝霧、狭霧、準同型艦夕霧を加えたグループを構成していました。
駆逐艦天霧の名が一躍有名になったのは、昭和18年2月1日から2日の深夜から未明にかけて、
コロンバンガラへの物資輸送作戦の途上において、米国魚雷艇部隊と遭遇し戦闘状態となりました。

この戦闘のさなかに艦首方向に1隻の米国魚雷艇を発見しましたが、この魚雷艇は天霧に気づかず高速運動にはなかったのです。
天霧は、そのまま直進し艦首で切り裂くように衝突して、この魚雷艇を撃沈しました。
この魚雷艇はPT109と呼ばれ、この艇長こそ戦後米国大統領となったジョン・F・ケネディ中尉だったのです。
戦後、天霧の艦長とジョン・F・ケネディは再会し、「米国大統領を撃沈した駆逐艦」として天霧は一躍有名になりましたが、
天霧艦長とジョン・F・ケネディの両者も敵味方を乗り越えて交流したと言われています。

このPT 109魚雷艇撃沈時の駆逐艦天霧の姿は、昭和18年時の対空兵装を強化し始めた時期のもので、
艦橋前部に機銃座を増設し、そこに13ミリ2連装機銃を設置し、さらに後部煙突付近に設置されていた機銃座には
すでに設置済みの13ミリ2機銃連装2基を撤去、そこに25ミリ2連装機銃2基を設置していました。

キットは、この時の状態を再現しています。








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